ある時代の流れの中に存在した、ひとつの研究施設を軸にしたキャラ紹介と物語。「戻る」はブラウザBackかパン屑リスト使用推奨です
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風夏はベッドの上にごろりと寝転んで、寮の天井を見上げた。
新しい学園生活は思ったほど悪くはない。
友達も何人か出来た。
「変わった人間が多いけどなぁ〜」
思い出して笑う。
クラスメイト、先輩、教師…。
いずれも風変わりな顔が軒を連ねている。
だいたい校長からして、単位は講師をへち倒して奪えというのだから。
「ほんま、けったいな学校やわ」
まあ、座ってつまらない授業を受けているよりも、楽しいのは確かだ。
風夏は手をまっすぐに上に伸ばし、広げた手の甲を見上げた。
この学園に転向してくる前と何ら変わりのない、血色のいいピンクの爪とあまり器用とは言えない少し小さめの手。
その指の一つに銀色のリングがはまっている。
絡み合う炎のような形をした、いわくありげなリングだ。
「リェン」
風夏は小さく呟いた。
自分を守護する炎の精霊。
その存在に気がついたのは、中学生の時だ。
まだあの頃は満足にその力も使えなかったものだ。
「うちは格闘とかそーゆうんはあんまり得意とちゃうしな。
あんただけが頼りやで」
もう片方の手の指でゆっくりと指輪をなぞる。
この力と付き合いだして、今年で4年目になる。
もうそろそろ慣れてきてもいい頃だ。
「よし、頑張るで!」
風夏は元気よくベッドから飛び起きた。
この力を狙う妖魔から、逃げて隠れてなんてしていられない。
それが彼女、葛城風夏なのだから。
開いた窓から流れ込んできた秋の風が、優しく部屋の中を吹きぬけた。
新しい学園生活は思ったほど悪くはない。
友達も何人か出来た。
「変わった人間が多いけどなぁ〜」
思い出して笑う。
クラスメイト、先輩、教師…。
いずれも風変わりな顔が軒を連ねている。
だいたい校長からして、単位は講師をへち倒して奪えというのだから。
「ほんま、けったいな学校やわ」
まあ、座ってつまらない授業を受けているよりも、楽しいのは確かだ。
風夏は手をまっすぐに上に伸ばし、広げた手の甲を見上げた。
この学園に転向してくる前と何ら変わりのない、血色のいいピンクの爪とあまり器用とは言えない少し小さめの手。
その指の一つに銀色のリングがはまっている。
絡み合う炎のような形をした、いわくありげなリングだ。
「リェン」
風夏は小さく呟いた。
自分を守護する炎の精霊。
その存在に気がついたのは、中学生の時だ。
まだあの頃は満足にその力も使えなかったものだ。
「うちは格闘とかそーゆうんはあんまり得意とちゃうしな。
あんただけが頼りやで」
もう片方の手の指でゆっくりと指輪をなぞる。
この力と付き合いだして、今年で4年目になる。
もうそろそろ慣れてきてもいい頃だ。
「よし、頑張るで!」
風夏は元気よくベッドから飛び起きた。
この力を狙う妖魔から、逃げて隠れてなんてしていられない。
それが彼女、葛城風夏なのだから。
開いた窓から流れ込んできた秋の風が、優しく部屋の中を吹きぬけた。
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