ある時代の流れの中に存在した、ひとつの研究施設を軸にしたキャラ紹介と物語。「戻る」はブラウザBackかパン屑リスト使用推奨です
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特に用もなくふらふらと散歩していた風夏は、ふとそこで足を止めた。
「そこの女の子! 嫁に来る気はないかい?」
新手のナンパか笑えないジョークか、女の子が通り過ぎるたびにそう声をかけている男が居る。
年の頃は風夏よりいくつか上、背はなかなか高く何か武道でもやっているのか体格もいい。
顔も見れないほどではない&が、何故か女物の着物を着て、髪には花のヘアピンをつけていた。
「何や、あれ?」
思わずじっとその動向を観察する。
「嫁さん募集中だよー」
「嫁に来ない?」
「永久就職する気はない?」
……。
「アホちやうか?…」
風夏は呆れた声をもらした。
いきなり女装男にそんな言葉をかけられて、はいと返事する相手が居るなら、お目にかかりたいものである。
「嫁に来…」
「嫁嫁うるさいわーっ! だいたい、いきなり嫁って過程すっ飛ばしてるやろ?!」
あまりに連呼され、風夏のツッコミ魂に火がついた。
言いながらビシっと男に指を突きつける。
「嫁っちゅう言葉は、3ヶ月ぶんの給料で買ったエンゲージリングを差し出しながら言うセリフや!」
「それは宝石商人の陰謀だ!というか、私の給料3ヶ月分で買える指輪なんかおもちゃの指輪しかない!」
意外なことに男からツッコミ返しが返ってきた。
しかしそれは、何も胸を張って言うことではない気がするのだが…。
「甘いわっ。エンゲー寺言うたらどんな寺や?ってツッコミに決まってるやろ!」
「結婚式を挙げるのは神社の方だ。寺じゃないぞ?」
初対面にもかかわらず、打てば響くようなボケツッコミが繰り広げられる。
女子高生と女装男が道の真ん中で、そうしている様子はかなり非日常的だ。
通りすがる人間が足を止めては、好奇の目で2人を見ていた。
風夏が楽しげに唇を綻ばせる。
「なかなかやるやんか、ヘンタイのくせに」
ボケたらツッコミが入らないと何か物足りないし、ボケてくれないとツッコミが入れにくい。
その点、この女装男はなかなかいいボケツッコミを持っていた。
「ヘンタイじゃないぞ。私は臨時講師のシェリー・ジンだ」
女装男が真面目な表情で訂正する。
「どっちでもええわ。あんた、うちとコンビ組んで世界狙ってみーへんか?」
こうして、女子高生と女装嫁探し男のお笑い道中が始まった。
「そこの女の子! 嫁に来る気はないかい?」
新手のナンパか笑えないジョークか、女の子が通り過ぎるたびにそう声をかけている男が居る。
年の頃は風夏よりいくつか上、背はなかなか高く何か武道でもやっているのか体格もいい。
顔も見れないほどではない&が、何故か女物の着物を着て、髪には花のヘアピンをつけていた。
「何や、あれ?」
思わずじっとその動向を観察する。
「嫁さん募集中だよー」
「嫁に来ない?」
「永久就職する気はない?」
……。
「アホちやうか?…」
風夏は呆れた声をもらした。
いきなり女装男にそんな言葉をかけられて、はいと返事する相手が居るなら、お目にかかりたいものである。
「嫁に来…」
「嫁嫁うるさいわーっ! だいたい、いきなり嫁って過程すっ飛ばしてるやろ?!」
あまりに連呼され、風夏のツッコミ魂に火がついた。
言いながらビシっと男に指を突きつける。
「嫁っちゅう言葉は、3ヶ月ぶんの給料で買ったエンゲージリングを差し出しながら言うセリフや!」
「それは宝石商人の陰謀だ!というか、私の給料3ヶ月分で買える指輪なんかおもちゃの指輪しかない!」
意外なことに男からツッコミ返しが返ってきた。
しかしそれは、何も胸を張って言うことではない気がするのだが…。
「甘いわっ。エンゲー寺言うたらどんな寺や?ってツッコミに決まってるやろ!」
「結婚式を挙げるのは神社の方だ。寺じゃないぞ?」
初対面にもかかわらず、打てば響くようなボケツッコミが繰り広げられる。
女子高生と女装男が道の真ん中で、そうしている様子はかなり非日常的だ。
通りすがる人間が足を止めては、好奇の目で2人を見ていた。
風夏が楽しげに唇を綻ばせる。
「なかなかやるやんか、ヘンタイのくせに」
ボケたらツッコミが入らないと何か物足りないし、ボケてくれないとツッコミが入れにくい。
その点、この女装男はなかなかいいボケツッコミを持っていた。
「ヘンタイじゃないぞ。私は臨時講師のシェリー・ジンだ」
女装男が真面目な表情で訂正する。
「どっちでもええわ。あんた、うちとコンビ組んで世界狙ってみーへんか?」
こうして、女子高生と女装嫁探し男のお笑い道中が始まった。
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